髭剃りを2つのパーツ、「本体」と「替え刃」に分け、替え刃をリピート購入させることで成功した

 

では当たり前になっている、替え刃を新しく交換して使う「替え刃」と「本体」で構成される髭剃り。

髭剃りの会社として有名なジレットはもともとは一つのものだった髭剃りを「替え刃」と「本体」の2つに分けた。

本来、髭剃り本体は頻繁に新品にする必要がなく、替え刃だけ替えることができるということはとても合理的なアイデアでもあった。

話はそれだけではなく、本体と替え刃は特殊な構造によって装着できるジレット製品だけで使える仕組みにすることでジレットは一度本体を購入したら、ジレット製の替え刃を購入できることを売りとするビジネス戦略をとった。

さらにジレット社は本体を非常に安い値段で提供した。もしくは、無料配布した。

すると、安い本体を購入した人々はジレット社製の替え刃を買うようになった。

ジレット社はこのジレットモデルをおこなったことで大きな売上を上げることに成功した。

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出典:www.amazon.co.jp ジレット社は替え刃を購入させることで成功した

 

こうして髭剃りの「本体」を安く提供することで「替え刃」をリピートして買ってもらえる画期的なビジネスモデル、ジレットモデルが誕生した。

この合理的なアイデアは髭剃りだけでなくあらゆる商売に応用されることになる。

 

ジレットモデルの実に巧妙な3つのポイント

① 従来1つだった髭剃りを2つのパートに分けた
② 本体を無料もしくは安く提供することで替え刃を購入させた
③ 本体と替え刃の接続は特殊な構造にすることで他社の利用を防いだ

また、ジレットモデルは消耗品ビジネスとも言われています。

 

今では多くの企業にジレットモデルの戦略が取り入れられている

 

このジレットモデルを応用したことで成功した有名な企業にキャノンがあります。

キャノンはカメラなどで有名ですが当時、コピー機などのオフィス機器の販売戦略に悩んでいました。

ジレットモデルを研究した結果、コピー機本体を安く貸し出して、用紙を毎回買ってもらうことで売上を上げる戦略を考えました。さらにはプリンターも同様に安く提供し、インクを買ってもらいます。

すると安くコピー機やプリンターが使えるということで多くの企業のオフィスにコピー機やプリンターを置いてもらうことに成功。結果大きな売上を上げることができました。

 

本体を安く提供し、◯◯をリピート購入してもらう。このジレットモデルはあらゆるビジネスに取り入れられています。

 

● ウォーターサーバーを安く提供して、ミネラルウォーターをリピートしてもらう
● ゲーム機本体は原価ギリギリで提供して、ゲームソフトでリピート購入してもらう
● ソフトバンクなどの通信会社がパソコンやタブレットなどのデバイス(端末)を安く提供する代わりに自社の通信サービスを毎月利用してもらう

 

最近では、コーヒーのネスレのネスプレッソがあります。

本体のコーヒーメーカーとカプセル(飲料)を組み合わせてコーヒーメーカーを見たことはありませんか。

より上質なコーヒーをオフィスに届けるためのシステムで一度コーヒーマシンをおいてしまえば、

あとは継続的に購入してもらえる、という戦略ですね。

 

ジレットモデルを取り入れるのはなかなか勇気のいる戦略です。

ビジネスの主力である本体を限りなく安く提供してしまうのですから、

その後付属品を購入してもらえない可能性もあります。

ジレットモデルを成功させるには、そもそも良い商品、サービスであることも必須です。

 

 

逆替え刃モデルで大成功したアップル社

 

ジレットモデルの逆とはどういうことか。

ジレットモデルが本体を安くて提供して、替え刃をリピート購入させる戦略に対して、

「逆替え刃モデル」とは、本体は安くせずに付属品を安くすることで、

付属品を使うには本体を購入する必要になる、というビジネス戦略のこと。

 

「逆替え刃モデル」で有名なのが、アップル社が提供する音楽配信サービスiTunes(アイチューンズ)。

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出典:www.apple.com  曲ごとに安く買えるアップル社の音楽配信サービス

 

iTunesでは、楽曲を低価格で買うことができるが、楽曲を聞くためにはアップルの製品を購入する必要がある。

また、アップルのOSにおいても同じ戦略と言える。

非常にデザインが良くて、直感的に使えるOSを無料で提供し、Apple 製品でしか利用できないようにすることで購入を促している。

結局Appleのサービスを利用するにはAppleの製品を購入しないと使えないのでお金を払う、というわけである。

 

ジレットモデル(替え刃モデル)と逆替え刃モデルのポイントは「ハード」「ソフト」の2つの概念である。

どちらかを安く魅力的で利用したいと感じさせることで、どちらかを購入してもらわないと使えないという状態にすることがこの2つのビジネスモデルのキモだろう。

 

 

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